神戸女学院中への架け橋

神戸女学院中学部受験に際し、実際に抱いた不安や疑問などをもとに、これから受験される方の参考になれば嬉しいなと思いつつ綴ります。

併願校について②

長くなってしまったので、その②ですm(_ _)m

 

ご家庭やお子様の性格で重要視する事項はそれぞれです。

「女子校」であれば、神戸海星女子学院と甲南女子Sアドが定番で、他には京女とか。

「共学校」でも良いのであれば、金蘭千里須磨学園、池附、神大附、高槻、大阪桐蔭など。

「校風」ならば、同志社女子・・・帝塚山も良さそうな学校だなぁと思った覚えが。

また、第1志望を4科受験したあと、大急ぎで移動して午後校という名のほぼ夜受験が体力的に大丈夫かどうかや、もしも最悪残念続きだった場合、1輪の桜も見ないままに4日ほど耐えられるかどうか、科目や出題傾向の相性はどうかなど、さまざまな角度から複合的に考えると良いと思います。

 

偏差値的に随分と下の学校となると、見学にもなかなか気が進まないとは思いますが、もしかすると進学する事になるかもしれない学校なので、「受験の日に初めて行った」とか、「どんな学校かもよく分からないけど、取り敢えず日程的に合ったから受けてみた」というのは避けたいところです。

実のところ私たち家族は、第2志望校までしか訪問しませんでした。

第3志望校は別会場での入試説明会だけ聞きに行き、ついでに最寄り駅で下車だけはしてみましたが、第4志望校(未出願)は入試説明会にすら行かず、それどころか学校案内のパンフレットすら見ていません。

今考えれば、とんでもないバカだったと思いますし、「もしかすると落ちるかもしれない」という事から目を背けていたのだと思います。

第2志望校として受験したのは「滑り止めにはならない学校」と言われている学校でしたが、娘の場合、3科(もしくは2科)であれば偏差値的にかなりの余裕があった上、過去問との相性も抜群に良かったということから、失礼ながら「おさえられる!」とつけ上がってしまったのでした。

結果的には第2志望にも合格が頂けたので、翌日の本命発表を少しは落ち着いて待つことができましたが・・・本当に怖かった・・・。

しかし、その恐怖心を娘に覚られるわけにはいきません。

どれだけ平然としている子でも、たった11歳、12歳の子どもです。

その小6の子どもが、数年間に渡り諸々を我慢をしつつ頑張って来た勉強の成果を、たった一度の試験だけで判断され、合否と向き合わなければならないのです。

大学受験と違って浪人はありません。

その重みは当人にしか分からないものでしょう。

寒さとは別の要因からお腹の底がガタガタと震えていましたが、呑気な母を貫くことに徹しました。

 

今まで主人以外の誰にも話さなかったことですが、統一日の帰宅後、娘は声をあげて泣きました。

普段、驚く程に泣かない子です。

ワクワクと上機嫌で向かった入試でした。

それにも関わらず、「落ちたかもしれない」と声をあげて泣きました。

「○○の問題と、○○の大問○の○も、○○の○○も書けなかった。大問〇は〇しか解けてないし・・・」と、つらつらと具体的に問題番号まで並べ挙げて泣いたのです。

体だけは少し大きく、見た目は大人に近付いてきていましたが、なんと言っても小学生の女の子。

生まれて高々12年しか経っていないひよっ子が、どれだけの不安を抱えて戦い続けているのだろうと、苦しくなりました。

「大丈夫。○○はしっかりがんばったよ。」

「どんな結果でも、ここまでがんばれた○○はとってもえらいよ。」

と、抱きしめながら頭を撫で、励ましにもならない励ましの言葉をかけつつ、気が済むまで散々泣かせることしかできませんでした。

4〇年も生きてきているくせに、私は何と情けない母親なのかと心の中で嘆いていたところ、娘は急に顔を上げて涙を拭い、

「でも、○○は思ったより書けたと思う。○○なんて問題数多いのに全部埋めはした。・・・きっと○○のあの問題は他の子だって解けてないと思う。あれ?よくよく考えたら割とええかもしれん!!」

と、急にプラス思考にΣ(゚ロ゚;)

正直、私はどうしようかと気が気ではありませんでした。

翌日は、早朝の真っ暗な中を受験に向かわねばなりませんから、今夜はぐっすりと気持ち良く眠って貰わないと困るんです。

塾に電話をしてアドバイスを求めるべきかと、泣きじゃくる娘を抱えて狼狽えていた母としては、娘の切り替えの速さに・・・驚くやらほっとするやら。

自分の不出来を見つめ、気持ちを切り替える。

それは大人にだって難しいことです。

しかし娘は、次の日もワクワクしながら笑顔で入試に挑みました。

昨日あんなに泣いていたとは思えないほどに、元気な姿で。

自分の不出来を見つめ、気持ちを切り替え、そして次の試験に全力で立ち向かう。

今は同級生として過ごしているライバルだった仲間と競い合って来たからこそ鍛えられた、勝負心というものなのかもしれません。

その時、娘が何と言おうとも、確実に合格を頂けるレベルの学校を受けておくべきだったのではないかと、心から思ったのです。

戦える子に育ったことには感動すら覚えましたが、同時に、幼い子どもに背負わせるには余りにも重すぎる荷物だとも感じたからです。

 

老婆心ではありますが、どうか悔いのない併願校選択をなさって下さい。

小学校では、アイドルの話やドラマの話、恋占いなどで盛り上がるお友達と一緒に盛り上がることもできず、ダンボール幾つ分だろうかと思う程のテキスト量をこなし、休みの日には朝から晩まで塾で過ごし、到底小学生の生活とは程遠い日々の中、子どもたちは頑張っています。

体力、性格、立ち位置、いろいろなものを加味して、受験校をお決めになって下さい。

そして、もし、塾の先生が個別の面談などで安全校をおさえにするようにと仰った場合は・・・お受けになるべきだと思います。

先生の直感はなかなかに鋭いものです。

精神安定剤だと思って、受けておく方が後悔しなくて良いと思います。

志望校別コースの講師陣は、コース生の性格や能力を、親とは違う視点から細かく見て下さっていましたから。